ゴルフ肘

ゴルフ肘（内側上顆炎）は、肘の内側にある腱や筋肉の付着部に炎症や小さな損傷が生じる症状で、日常生活やスポーツ動作に支障をきたすことがあります。主な特徴として、肘の内側に痛みや違和感を感じやすく、特に手首や前腕を使う動作、握る・捻る・持ち上げるなどの動作で痛みが強くなることが挙げられます。例えば、ゴルフのスイング、テニスや野球での打撃や投球、さらには日常生活の中でドアノブを回す、重い物を持ち上げるといった動作でも痛みを感じることがあります。
 
症状が続くと、肘を動かす際に痛みが生じるだけでなく、腫れや熱感が現れることもあります。また、前腕や手の力が入りにくくなり、握力の低下が見られることもあります。症状が悪化すると、物を持つ、書く、調理などの日常的な細かい動作にも支障をきたすことがあります。炎症が慢性的に続く場合、無理に肘や前腕を使うことで痛みが悪化する可能性があるため、注意が必要です。
 

ゴルフ肘の原因について

ゴルフ肘の主な原因は、肘の内側に付着する腱や前腕の筋肉に繰り返し過度の負荷がかかることです。これらの腱や筋肉は、手首や肘をスムーズに動かす役割を果たしていますが、同じ動作を繰り返すことで腱に小さな損傷や炎症が生じ、痛みや違和感を引き起こします。
 
具体的には、ゴルフのスイング、テニスのサーブ、野球の投球など、前腕を多く使うスポーツ動作が腱に強いストレスを与えるため、特に腱に負担がかかります。また、日常生活や仕事での長時間のキーボード操作やドライバー・工具の使用、重い物を持ち上げることなども、腱に繰り返し負荷をかける原因となり、発症リスクを高めます。
 
さらに、年齢や既往歴もゴルフ肘のリスクを高めます。特に40歳以上の人は、加齢により腱の柔軟性が低下し、炎症や損傷が発生しやすくなります。過去に肘や前腕を負傷した場合も、腱や筋肉が弱くなるため、ゴルフ肘を発症しやすくなります。こうした要因が重なり、肘の内側に慢性的な痛みや炎症を引き起こすことがよくあります。
 

ゴルフ肘の症状について

ゴルフ肘の主な症状は、肘の内側に感じる痛みです。特に前腕や手首を使う動作、例えば物を握る、持ち上げる、投げるなどの動作で痛みが強くなることが多いです。痛みは最初は軽い不快感から始まりますが、症状が進行すると、日常動作でも痛みを感じるようになり、ゴルフのスイングや野球の投球、重い荷物を持ち上げる動作で特に顕著に現れます。
 
また、前腕の内側に圧痛や腫れが感じられることがあり、肘や前腕を触れると痛みや違和感を感じることもあります。症状が慢性化すると、手首や指を動かす際に力が入りにくくなり、握力が低下し、細かい作業にも支障をきたすことがあります。
 
日常生活では、ドアノブを回す、ペットボトルを開ける、書くなどの動作で痛みが生じ、無理に動かすと痛みが悪化する場合があります。これにより、スポーツや仕事、日常生活で前腕や手を使う動作が制限されることが少なくありません。