梨状筋症候群

梨状筋症候群は、お尻の深い部分にある筋肉が硬くなることで、腰から臀部、さらには太ももへかけて痛みやしびれが出る状態です。座っているときや立ち上がる動作、歩いているときにお尻まわりに不快感が出やすいのが特徴で、日常生活にも影響が及ぶことがあります。
 
症状が強くなると、脚の後ろ側にしびれが広がったり、鈍い痛みが続くようになることもあります。筋肉の張りや緊張が続くと、腰やお尻の可動性が低下し、体のバランスが取りづらくなるケースもみられます。長時間の座り姿勢や運動後に症状が悪化しやすいため、こまめなケアやストレッチを取り入れることが大切です。
 

梨状筋症候群の原因について

梨状筋症候群は、お尻の深い位置にある梨状筋に負担がかかったり、坐骨神経が圧迫されることで起こります。長く座り続ける姿勢や運転、脚を組む癖などがあると、この筋肉がこわばりやすく、神経が刺激されやすくなります。
 
さらに、ランニングやジャンプ動作、バスケットボールなどの切り返しの多いスポーツでは、臀部や股関節まわりに急激な負荷がかかるため、症状の引き金になることがあります。加えて、姿勢の乱れや骨盤の傾き、股関節の筋力不足なども梨状筋に余計な負担をかけやすくする要因です。
 
加齢や運動不足により筋肉の柔軟性が低下すると、梨状筋が緊張しやすくなり、症状が生じるリスクはさらに高まります。日常のちょっとした習慣でも負担が蓄積するため、普段から姿勢を整え、ストレッチや軽い筋力トレーニングを取り入れることが予防に役立ちます。
 

梨状筋症候群の症状について

梨状筋症候群では、お尻まわりや股関節近くに痛みや違和感が生じることが多く、これが代表的な症状となります。座り続ける姿勢や同じ姿勢を長時間保つ場面で痛みが強まりやすく、立ち上がる動作や歩行、階段の昇り降りなどでも不快感やしびれを感じることがあります。
 
痛みは臀部から太ももにかけて広がることがあり、鈍い痛みや鋭い痛みが放散するケースもあります。また、坐骨神経に沿ってピリピリした感覚やしびれが出ることも珍しくありません。症状が悪化すると、運動時に痛みが増したり、片脚を動かすときに違和感や動きの制限を感じるようになることもあります。
 
梨状筋症候群は、早めに状態を把握し、適切なケアを行うことがとても大切です。症状が軽い段階でも放っておくと悪化することがあるため、専門家のもとでストレッチや筋肉のこわばりをほぐす施術を受けることで、痛みの緩和や動きやすさの改善が期待できます。
 
さらに、日常の姿勢を見直したり、梨状筋まわりを支える筋肉を鍛えるトレーニングを取り入れることで、再発防止にもつながります。当院では、痛みの程度や生活の癖などを踏まえて、一人ひとりに合わせた施術やアドバイスをご提案しております。お尻や股関節まわりの不快感が続く方は、どうぞお気軽にご相談ください。