腱鞘炎・手首の痛み

腱鞘炎や手首の痛みとは、手や手首の周辺に炎症や違和感が生じる症状で、日常生活や作業動作に支障をきたすことがあります。主な特徴としては、手首を動かしたときに「ズキッ」と痛みが走ったり、物を握る、持ち上げるといった動作がしにくくなることなどが挙げられます。
 
痛みは使いすぎるほど強くなり、手首や親指の付け根が腫れたり、押さえると痛みを感じることもあります。これらの症状が続くと、ペンを持つ、パソコン作業をする、家事をこなすといった日常的な動作でも不快感を覚えるようになり、放置すると炎症が悪化して慢性的な痛みへとつながる場合もあります。
 

腱鞘炎・手首の痛みの原因について

腱鞘炎や手首の痛みの主な原因は、手や腕の筋肉・腱に過度な負担がかかることによって炎症が起こるためです。
 
腱は筋肉と骨をつなぎ、関節の動きを助ける重要な組織ですが、同じ動作を繰り返したり、長時間にわたって力を加え続けたりすると、腱を包む腱鞘との間に摩擦が生じ、炎症や腫れが起こりやすくなります。その結果、手首や指を動かしたときに痛みや違和感を感じるようになります。
 
具体的には、パソコンやスマートフォンの長時間使用、ピアノやギターなどの楽器演奏、調理や掃除といった家事動作、あるいはテニスやゴルフなど手を多く使うスポーツが発症のきっかけになることがあります。また、腱や腱鞘が厚くなったり、骨の一部が変形して神経や腱を圧迫することで炎症が悪化することもあります。
 
さらに、加齢による筋力や柔軟性の低下、ホルモンバランスの変化（特に更年期や妊娠・出産期）、糖尿病や関節リウマチなどの持病も腱鞘炎のリスクを高める要因とされています。こうした要素が重なり合うことで、慢性的な手首の痛みや動かしにくさが現れることがあります。
 

腱鞘炎・手首の痛みの症状について

腱鞘炎や手首の痛みの主な症状としては、手首や指を動かしたときに痛みが走ったり、関節周辺に腫れや違和感を感じたりすることが挙げられます。初期のうちは軽い違和感やだるさ程度で済むこともあります。
 
症状が進行すると動かすたびにズキッとした痛みが出たり、腱の通る部分を押すと強い痛みを感じるようになることもあります。特に、朝起きた直後や長時間同じ姿勢を続けた後に痛みが強くなるケースが多く、動かし始めに「引っかかる」ような感覚を覚える方もいます。
 
また、炎症が進むと腫れや熱感が現れ、手首や指を動かすと「コリッ」「ギシギシ」といった音がすることもあります。物を持つ、ペンを握る、スマートフォンを操作するといった日常的な動作でも痛みが出やすくなり、場合によっては手を使うのが難しくなることもあります。
 
放置すると症状が慢性化し、痛みが取れにくくなるため、早めの対応が大切です。これらの症状が続く場合は、自己判断せずに専門家による診察を受けることをおすすめします。腱鞘炎は、適切な治療やストレッチ・生活動作の見直しによって改善が期待できます。
 
当院では、一人ひとりの症状に合わせた施術やアドバイスを行っておりますので、違和感や痛みを感じた際はぜひ一度ご相談ください。